こんばんは、ならメシ!です。
今回の旅行について、色々と解説を後回しにした部分があるので、この記事ではその辺りのややこしい部分や裏話について触れていきます。これを有効活用できれば、色々なルートで旅行を計画することができるようになるかも?
十分に整理できないまま文字に起こしているため読みづらくなっているかもしれません。数回に分けて推敲していきます。申し訳ありません。
18きっぷの活用
初日の18きっぷの活用について。これは正直ゴリ押しです。そのためにこの1年は近鉄で特急を使わずに名古屋などに行ったりして予行練習していたのかなと、自分でも思ってしまうほど。しかし、やはり静岡が大変でした。東西に200km以上あるのでなかなか抜けられません。慣れていない方にはとてもおすすめできません。
あえてポイントを挙げるなら(真似する人がいるとも思っていませんが)、熱海から東へはグリーン券を有効活用するとすごく楽になります。一般にロングシート(窓を背にして向かい合って座る)が多く、長距離移動では疲労が蓄積しやすいのですが、グリーン車は特急車両と同じような座席配置になっており疲れにくいです。
JR東日本管轄の特定区間内では、グリーン券は50km以下と51km以上で価格がざっくりと分かれていて、51km以上で1,000円ほどです(平日事前購入価格)。
2024年3月16日以降に価格改定が行われるので(101km以上で1,550円になります)、行先次第で使い方を考える必要が出てきそうですが、ラッシュ時でも座れる確率が高くなる(必ずではない)・快適に移動できるので、西から首都圏へ向かう場合のグリーン券は購入を検討しても良いかもしれません。
東武鉄道株主優待乗車証の活用
東京から栃木に3日連続で向かった件について。普通に向かうだけならJR宇都宮線で宇都宮へ出て日光へ向かうなりしたほうが効率的ですが、今回は東武鉄道の株主優待乗車証を仕入れておきました。これで東武鉄道に乗り放題となります。有効期間が12月31日までだったので購入後1週間ほど乗り放題で3,500円ほどでした。今回は7,000円分以上は使い倒しているので十分元は取れたと思います。狙っていたわけではないのですが、スペーシアXにも乗車できましたし、発車メロディを聞きたかった春日部駅、鷲宮神社・らーめん芝浜にも再訪できましたし、本当にいい買い物だったと思います。
えきねっとトクだ値とJR西日本株主優待の活用
東京から富山へ行った理由。JR西日本の株主優待を活用することを考えていました。JR東日本のサービス「えきねっと」のトクだ値30%オフを適用できれば、富山までは快適に安く移動することができるようになります。JR西の管轄は新潟県の上越妙高駅から西になるので、富山駅からJR西日本の株主優待を適用して切符を作成しようと思いました。ちなみに東京から上越妙高をトクだ値30%オフで取得して、上越妙高からJR西の株主優待を適用してもほぼ差はありませんでした。
富山駅からは一筆書きでJR西の株主優待をフル活用します。JR西の株主優待は1枚につき「JR西管轄内の片道」の運賃と、新幹線を含む特急券4回分まで半額で購入できます。みどりの券売機で購入すると、特急券は3回分になってしまうので要注意。ちなみに昨年発行分までは特急券の枚数制限はありませんでした。代わりにみどりの券売機での利用もできませんでしたが。
「片道」運賃を半額にできるのがポイントです。先に述べたように一筆書きルートを作ってしまえば片道として扱うことが出来ます。同じ駅もしくは同一扱いになる駅を2度通過しないことで片道扱いとすることができます(出発駅と到着駅を同一にすることは可能です)。
片道きっぷを作成することのメリット
片道きっぷを作る上でのメリットは以下の通りです。
- 片道で乗る距離を長くするほど1kmあたりの単価(キロ単価と呼ぶことにします)が安くなる=往復するより運賃が安くなることが多い
- 株主優待券1枚で最大限の恩恵を受けられる
- 主目的地の他に寄り道をすることで新たな発見がある
などなど。
たとえば奈良駅→京終駅は1.9kmで150円となりますが、奈良駅→東京駅を在来線で移動した場合、たとえば京都駅から米原駅を経由した場合には555.3kmで8,910円となります。奈良~京終間のキロ単価は約78.95円ですが、奈良~東京間のキロ単価は約16.05円となります。およそ1/5まで安くなります。
さらに極端な例を考えてみます。鹿児島県の指宿にある山川駅から北海道の釧路駅まで移動する場合、2937.8km移動して普通運賃が28,930円となるので、キロ単価は約9.85円。
このように、片道での移動距離が長ければ長いほどキロ単価を安くすることが出来ます。こうするための条件は先述の通り、同一(扱い含む)駅を二度通過しないルートを通ること。さらにこれをJR西日本管轄内だけで完結させてしまえば、JR西日本の株主優待を適用して半額にできる、というわけです。たとえばJR東海などの管轄路線を含めてしまうと、半額にすることはできなくなってしまいます。なので最後の例は極端な長距離の例を持ち出したため、株主優待を適用してそれ以上安くすることはできません。
片道きっぷを作成する上でのデメリット
もちろんデメリットもあります。
- 目的地によってはどうしても片道切符を作れない
- みどりの窓口に並ばなければならない(煩雑な経路の場合は券売機で対応できない場合があります)
- 通りたくない、望んでいない経路を通らなければならない場合がある
- 制約が多い、ルールがわかるまでは経路設定がわからない
などなど。特に制約、たとえば京都から鳥取へスーパーはくとで向かうとき、大阪・姫路を経由してしまうので、鳥取から西へ向かった場合の片道適用範囲は姫路が限界点となってしまいます。そこから先は株主優待の適用範囲外となってしまうのです。また、このルートでは第三セクターである智頭急行を経由してしまうため、智頭急行区間はJR西の株主優待適用範囲外となり、その前後のJR西の区間に関して株主優待の割引が適用されます(特急券は同一列車扱いで1枚で発券できるので、特急に対する株主優待の適用は4回のうちの1回分となります)。
片道切符の有効期間と途中下車について
ところで皆さん、このように思われてはいませんでしょうか。
「その経路で切符を作っても、改札の外に出られないのでは?」「1日でそんなに回れるの?」
実は、こうした片道101km以上の長距離の片道切符であれば、後戻りしない限り途中下車が認められています(同一大都市近郊区間内相互発着の場合を除く)。さらに、200kmまで2日間、以降+200km毎に1日ずつ有効期限が伸びます。
話がややこしくなってきました。今回の私の件で見てみましょう。
特急券は
①富山→金沢 新幹線
②金沢→福井 特急
③鳥取→新山口 特急
④和歌山→串本 特急
ルートは
富山→(新幹線)→金沢→(北陸本線)→敦賀→小浜線→舞鶴線→山陰本線→(益田)→山口線→(新山口)→山陽本線→(徳山→岩国間は岩徳線も通過可能)→(神戸)→東海道本線→(山科)→湖西線→(近江塩津)→北陸本線→(米原)→東海道本線→(草津)→草津線→(柘植)→関西本線→(王寺)→和歌山線→(和歌山)→紀勢本線→新宮 合計2,193km=11日有効
※1 尾道駅から新尾道駅へ移動し、岡山駅まで新幹線特急券を追加購入しましたが山陽新幹線と山陽本線は同一扱いになります
※2 時間の都合上、別紙経路と異なる経路で移動している部分については当該路線の運賃を別途支払っています
このように、今回11日間色んな駅で途中下車でき、特急や新幹線にも乗れて¥16,510で済んでしまいます。18切符は5回分で¥12,040な上に特急や新幹線にはそのまま乗車はできないので、18切符より安価で便利な切符を作成できることになるのです。
経路設定は初めのうちはややこしいので、行きたいエリアを決めて一筆書きで繋げるかを考えてみましょう。繋げたら、みどりの窓口に相談に行きましょう。みどりの窓口は駅員さんと相談しながら経路を考える窓口です。払い戻しや乗車変更だけで利用するのはもったいない。
八木新宮線のお得な乗り方?
八木新宮線にやたら乗ってるみたいだけど運賃高くないの?と思われた方もいらっしゃるでしょう。
フルプライスで乗車すると、大和八木駅~新宮駅間で¥5,350(近いうちに改定されるようです)なので、いくら乗っているだけで着くとはいえ頻繁に乗れるものではありません。ではどうするか。
【日本一長い路線バス】であることに着目しましょう。八木新宮線は高速道路を経由しない路線バスとしては、日本最長距離を走行します。あくまで路線バスです。
ここで奈良交通の株主優待乗車券についてのルールを見てみましょう。
- 高速バス・リムジンバスでは使えない
- コミュニティバスは委託運行なので使えない
- 路線バスの片道運賃の代わりに1枚利用可能
そうなんです。八木新宮線は、あくまで路線バスなので、株主優待乗車券1枚で乗れてしまうんですね。そしてこれがヤフオクなどでの出品価格が10枚綴りで4,000円~6,500円(有効期限の長さによります、残り1週間の時には10枚で500円の時もありました)。つまり一回あたり、正規の運賃の約1/10ほどで乗れてしまうことになります。いずれはもしかしたら変更されて使えなくなってしまう可能性もゼロではありませんが、2024年月時点では非常にお得に【日本一長い路線バス】を満喫することができるんです。
今回のルート、JR西の切符では新宮までしか行けませんが、新宮からは大和八木へ抜けられる。いろいろ組み合わせた結果のルート設定なのです。何をするか決めてから動かなければ楽しめないかもしれませんが、どのようなルートで動くかを決めてから沿線でできることを探すのも意外と悪くないものですよ。
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